EP1-Sub04 魔女学校とは!?

創作 第一章Subストーリー
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「ユーカ。これは私からの提案だが…魔女学校に入学してみないか?」

”魔女学校”に、入学…?

「…え!?」

「はあぁ!!?」

わたしとソリエルがびっくりして叫んだら、アイグレーさんはにやっと笑った。
…っていうか…

「ええと、まず、魔女学校…とは…!?」

苦笑いしながらアイグレーさんに尋ねてみたら、ズルッてずっこけちゃった。
いや、だって全く知らないんだもの……

「ま、まぁ知らなくて当然か…軽く説明させてもらおう。魔女学校とはその名の通り、魔女が勉学や魔術を学ぶ為に通う学校。一般的には13歳からの入学が可能だ。ユーカ、自分の年齢は思い出したか?」

「はい、今ちょうど13歳です!」

「通えるな。ならば、通う条件はすぐに満たせられそうだな。」

「条件?」

「ああ。こほん、ではまず…魔女学校の生徒になるためには、必ず必要なものがある。」

「必要なもの?」

「それは『魔女服』と『魔具』。聞き慣れないだろうが、至ってシンプルなものだ。魔女が着る服、そして魔女が魔術を使用するときに一緒に使う道具だ。」

「あの、わたし、そもそも魔術っていうのがよく分かんないんですけど…」

魔法少女とか、魔女とか、魔法使いなんかは聞き覚えがあるけど、魔術って何だか難しそう。魔法と何が違うんだろう?

「そうだな…話せば長くなりそうだ。そういう事こそ、学校で習えばいいとも思うがね。」

「た、確かに。」

「………おい、ユーカ。」

「え、何?ソリエル。」

さっきからずーーっと変な顔したまま黙ってたソリエルがやっと喋った。なんだろう?

「お前、ほんとに魔女学校に入る気なのか?」

「?なんで?」

「いや、だってお前…さっきここに来る前はとっとと帰りたいって言ってたし…」

「うーん、そうなんだけどさ…」


『もう帰りたくない……帰りたくない…帰りたくないよ……』


さっき見えた、凄く辛そうで、そして悲しそうな顔でそう言っていた”過去のわたし”の姿を思い出す。
あんなの見ちゃったら、今のわたしまで帰りたくなくなっちゃうっていうか…それに…

「…」

「ユーカ?」

「…えっと、それに帰る方法だってすぐには分からないだろうし…だったら、ここにいる間はちゃんと、この世界の学校で勉強とかしたほうがいいのかなーって…」

「いや超真面目じゃねぇか…すげぇなお前…」

「同感だ。お前にユーカの爪の垢を煎じて飲ませたい。」

「爪のアカをセンジ…?」

多分ちゃんと意味を理解してないソリエルはまた変な顔をして固まったけど、また普通の顔に戻って普通に話しだした。…多分理解することを諦めたんだろうなぁ。

「まぁいいんじゃねぇの。ユーカがそう決めたんだったら口出しはしねぇよ…
どうせ来るんならうちの学校来いよ!お前おもしれぇしさ、絶対私のダチとも仲良くなれるって!マーバ達以外にもまだまだ紹介したい奴いるんだよな〜」

「え、それは楽しそうだけど、そんな簡単に学校に入れるの?」

「私の手にかかれば、お前たちを同じ学校に通わせることは可能だぞ。」

「流石ばーちゃん!!」

よかった。この調子だとソリエルと一緒に学校に行けそうだし……
………それにさっきから、記憶を見終わった時から、ね、体の震えが止まらないんだ。
…なんでだろうね?二人にバレてなかったらいいんだけど……








――――――――――――――――――――――――――――――――







「やぁ、ウォール。一体何時ぶりかな。お前に会いたかったよ。」

「…1ミリたりとも思っていないくせに、よくもそんな事を言えるねぇ…」

ソリエルの祖母・アイグレーは、孫の通う魔女学校の校長室へ赴いていた。人間界では夕日が西へ沈む時間なので、もうこの学校に生徒はほとんどいない。
この地区にたった一つある魔女学校の校長、ロウェール=ウォールは、アイグレー=アストロカとどうやら知り合いのようである。

「そう言うな。今日はお前に頼みがあってここまで来たのさ…聞いてくれるだろう?」

「はぁ。…まぁ、話くらいならねぇ…」

気怠そうに返事をするその女性もまた、アイグレーと同じように若者のような外見をしている。
若者のような外見をした老いた二人は、10分程だけ話し、そしてアイグレーはさっさと帰っていった。

「はぁ、相変わらずアストロカは私の事が嫌いなようだ。
それにしても一体、どんな奴が来るんだろうねぇ…あの女の連れか…少しはマトモな奴だと、いいんだがねぇ…」

はあぁ、とため息をついたロウェールは、ちらりと外を見やり、また視線を部屋へ戻し言った。

「どうしてこの学校にはこうも、問題児が多いのかねぇ。」

―驚くべきことに、ロウェールが頬杖をつきながら見やった外―広々としたグラウンドには、その広さの半分ほどのスペースのあちこちに、大穴が空いていたのである。


次回「魔女の入学条件」

ハノウ


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最近のコメントに失礼します!!
ともぼで反応いただきありがとうございます!!
そして、フォロバで反応いただきありがとうございます!!
仲良くしてくれると嬉しいです(*^-^*)
タメ呼び大歓迎ですのでよろしくお願いします


蒼朱彩人@雲外蒼天
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⇨蒼朱彩人さん
こちらこそ、フォローありがとうございます。私もタメ呼び大歓迎です。
また、こちら小説垢ですので、雑談垢の方でフォローしてもよろしいでしょうか?OKの返信を頂いたら無言フォローしにいきます。私もぜひ、仲良くしたいです。


ハノウ
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二コメ失礼します!!
もちろんオッケーです!!
ありがとうございます(*- -)(*_ _)ペコリ
ハノウ呼び失礼します!!


蒼朱彩人@雲外蒼天
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